この記事は8月28日に実施したインタビューをもとに作成しています。
先生のご出身と学生時代について教えていただけますか。
花田先生:私は青森県の五所川原で生まれました。現在、実家は宮城県仙台市にあります。学生時代は山形大学に進学し、東北の自然に囲まれた環境で過ごしました。部活動では剣道をやっていましたが、全国大会を目指すような本格的な取り組みというよりは、友人たちと一緒に汗を流す場として楽しんでいた程度です。ただ、雪国という土地柄もあり、冬になるとスキーに出かける機会が多く、東北らしい季節の過ごし方をしていたのは良い思い出ですね。
税理士を目指されたきっかけは?
花田先生:大学卒業後、新卒で国税局に入り、税務職員として約12年間勤務しました。主に調査官として企業や個人事業主の調査に携わってきました。徴収や調査は税務行政にとって重要な役割ですが、現場で数多くの納税者の方々と接するうちに「もう少し寄り添った形で関われたらいいのではないか」と考えるようになったのです。国税局の立場ではどうしても「指導する側」になりますが、税理士なら納税者と同じ目線で相談に乗ることができます。税務署での経験を活かしつつ、民間の立場でサポートできる仕事に魅力を感じたのが大きな転機でしたね。
独立を決意された理由を教えてください。
花田先生:国税局に勤めている間、何度も転勤を経験しました。東京勤務を経て仙台に戻った際、本当は東京で仕事を続けたかったのですが、その希望が叶わなかったんです。その出来事が、自分の将来を真剣に考えるきっかけになりました。もともと「いつか独立したい」という漠然とした思いは持っていましたが、その時に一気に現実的な決意へと変わりました。結果的に人事異動が独立の背中を押してくれた形です。もしあの時転勤がなければ、今も国税局に残っていたかもしれませんが、自分の人生を見つめ直す契機となったのは間違いありません。
仕事をする上で大切にしていることは?
花田先生:最も大切にしているのは「コミュニケーション」です。税務知識や専門的なスキルは当然必要ですが、それ以上にお客様の声を正しく理解し、信頼関係を築くことが欠かせません。例えば「節税したい」という相談ひとつをとっても、その背景には将来の生活設計や家族の思いがあります。そうした本音を引き出すには丁寧な対話が必要です。こちらが一方的に説明するのではなく、相手の言葉に耳を傾けながら双方向のやりとりを重ねることを心がけています。
事務所の強みはどのような点でしょうか。
花田先生:第一に、国税OBとして税務署の実務を経験している点です。税務署内部の仕組みを理解しているからこそ、納税者にとって実践的なアドバイスができます。第二に、私は業界の中でも比較的若い世代で、クラウド会計などの最新ツールを積極的に活用できることです。第三に、税理士に加えて社会保険労務士の資格も持っているため、労務や給与計算なども含めてワンストップで対応できることです。税務と労務の両面からサポートできるのは、事業主にとって大きなメリットになると思います。
印象に残っているお手伝いの事例はありますか?
花田先生:独立して初めて担当した個人の確定申告が忘れられません。お客様から「親身に対応してくれて助かりました」と感謝の言葉をいただいた時、やはりこの仕事を選んでよかったと感じました。その方とは相続対策や事業の展望についても話し合い、具体的なアドバイスを重ねる中で信頼関係が深まりました。その後、法人を立ち上げられた際にも再び相談していただけたのですが、継続して頼りにされることが何よりも励みになります。数字だけでなく人の人生に関わる仕事だという実感を持てた事例でしたね。
相続や節税の実践的なアドバイスをお願いします。
花田先生:個人事業主の方には、まず青色申告を活用することを強くおすすめします。クラウド会計などの会計ソフトを導入して帳簿付けは必要ですが、控除額が増えるため大きな節税効果があります。帳簿付けにより事業の収支・財務状況を把握することは経営判断するうえでも必要不可欠です。また、会社員の方でもできる対策としてはiDeCo(個人型確定拠出年金)があります。掛け金が全額所得控除となり、将来の年金準備もできるので一石二鳥です。特別な知識がなくても始めやすく、長期的に見れば大きな差になります。大切なのは「少しでも早く始めること」ですね。
良い税理士を選ぶポイントは?
花田先生:やはり知識を常にアップデートしているかどうかが大きな基準です。税法は毎年のように改正されるので、それを敏感にキャッチしていく必要があります。また、社会の変化や経済動向も税務に影響を与えるため、幅広くアンテナを張る姿勢が求められます。そのうえで、お客様とフラットに話せる人間性やフットワークの軽さも重要です。知識と人柄、その両方が備わっている税理士を選ぶのが良いと思います。
今後の展望について教えてください。
花田先生:現在は新宿で一人で事務所を構えていますが、今後はお客様を増やして組織を大きくしていきたいと考えています。さらに、出身地である青森でも活動を広げたいと思っています。実家は農家なのですが、今の農業は人手不足など課題が多く、地域を支える仕組みが必要です。税務の立場から一次産業を支えるだけでなく、将来的には自分自身も農業に関わり、地域に貢献したいという気持ちがあります。都市部と地方、両方で価値を提供できる事務所を目指していきたいですね。

最後に花田先生の趣味についてお聞きしてみました。



現在の趣味は筋トレとランニングです。
ジムに通って体を動かすのが習慣になっていて、健康維持だけでなく気分転換にもなっています。
特に税理士の仕事はデスクワークが中心で、どうしても座っている時間が長くなりがちです。そのため、体をしっかり動かす時間を確保することは、仕事の集中力や精神面のバランスを整える上でも欠かせないものになっています。
これからはハーフマラソンやトライアスロンにも挑戦してみたいと考えています。フルマラソンはまだ経験がありませんが、体力づくりを兼ねてより長い距離を走れるようにいくのが楽しみですね。
代表者名 | 花田準 |
会社名 | 花田税理士事務所 |
会社URL | https://www.h-taxsr.jp/ |
住所 | 東京都新宿区高田馬場2丁目17-3 東京三協信用金庫本店ビル819(6階受付) |
電話番号 | 070-9175-3661 |

