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税理士法人丸の内アドバイザーズ 岩松琢也先生

2025年10月7日のインタビューをもとに記事を作成しています。

目次

先生のご出身と学生時代について教えていただけますか。

岩松先生:千葉県市川市の出身で、物心ついた頃からずっと千葉で暮らしています。中学・高校も地元の市川で過ごしました。小さい頃は体が弱かったこともあり、中学では体を鍛えようと水泳部に入りましたが、体力が追いつかず1年でやめてしまいました。その後、高校では柔道部に入り、3年間しっかり続けました。大学でも柔道を続けましたね。高校生の頃から「自分で会社を経営したい」とか「経営者を支える仕事をしたい」という思いが漠然とありました。周りの先輩たちの影響も大きかったです。弁護士を目指す人や、自分で事業を立ち上げる人も多く、そうした姿を見て刺激を受けました。大学進学を考えたとき、「経営やお金に関わる資格を取れば、将来自分で事業をするときにも役立つ」と思い、商学部を中心に受験しました。大学では柔道部の勧誘が熱心で、最初は顔を出すだけのつもりが、気づけば4年間続けていました。資格の勉強は、周りの友人の影響もあり、在学中に会計士試験を受けました。残念ながら3年生で一度落ちてしまいましたが、翌年に合格できました。

税理士を目指されたきっかけは?

岩松先生:きっかけは、やはり「経営者を支えたい」という思いです。自分で事業をやることにも興味がありましたが、それ以上に経営者の相談に乗り、力になれるような仕事をしたいと考えました。会計士や税理士という資格は、そのための道として最も現実的で、やりがいのあるものだと感じました。

独立を決意された理由を教えてください。

岩松先生:独立したのは40才になる頃でした。大学卒業後は監査法人に入り、最初は上場支援の部署に配属されました。平成5年頃で、ちょうどバブルが崩壊した直後の時期です。上場を目指していた企業が一気に失速し、逆に粉飾決算などの問題が多発していた時期でした。私はその渦中で、多くの企業の現場を見て、多くを学びました。
その後、地元・市川の会計事務所で働き、地域の中小企業の監査や税務に携わりました。29歳のとき、学生時代の同級生から「M&Aの会社を立ち上げるから一緒にやろう」と誘われ、株式会社ストライクの創業に参加しました。M&A仲介の仕事は非常に刺激的で、10年ほど在籍しました。しかし、M&Aの仕事はどうしても“取引成立で終わり”という性質があります。私はもっとお客様と長く継続的に関わりたい、買収後の会社の経営であったり、会社の売却後も、資産管理や相続など次の人生設計まで寄り添いたいと思うようになり、独立を決めました。

仕事をする上で大切にしていることは?

岩松先生:経営者の方々の相談に乗り、できる限りお役に立つことを大切にしています。自分の専門分野だけにこだわらず、必要に応じて仲間の専門家(弁護士、司法書士、不動産や金融関係者など)と連携して、最適な解決を目指します。専門職である以上、責任を持って、お客様に「この人に頼んでよかった」と思っていただけるよう努めています。

事務所の強みはどのような点でしょうか。

岩松先生:現在は5名ほどの小規模な事務所ですが、創業支援から事業承継、M&A、相続対策など経営者のご相談に一貫してサポートできる点が強みです。私はM&Aや上場支援、税務、監査など幅広く経験してきたので、どんな相談にも対応できる“総合力”があると自負しています。ただ、人数が限られている分、一つひとつの案件を丁寧に取り組むスタイルです。お客様にとって最も重要な局面で、最適なアドバイスを提供できることが私たちの価値だと思っています。

印象に残っているお手伝いの事例はありますか?

岩松先生:印象に残っているのは、買収後の会社の顧問となった案件です。M&Aにおいて、買収監査(デューデリジェンス)を行った件などで、いくつか買収後に顧問を依頼されて引き受けております。買収実行の後、簿外債務の処理や、買収前の税務リスク対応、個人保証の解除などの金融機関対応、引き継ぎ期間における前代表者の処遇等についての売主と買主の調整支援、前代表者の役員退職金の支給履行にまつわる相談支援など、買収後の3年あまりは、さまざまな事案に対応しました。前経営者と、承継した経営者の双方から喜んで頂き、その後会社の経営が軌道に乗るのに貢献できたと実感できたのは、本当にやりがいを感じました。

相続や節税に関して、実践的なアドバイスをお願いします。

岩松先生:必要以上に税金を支払うことはもったいないことですが、節税スキームの多くは、キャッシュアウトを伴ったり、実質は税の繰り延べであったりします。むやみな節税は、手元資金が逼迫したり、会社の内部留保を阻害するデメリットもあります。節税というと「裏技的な手法」を想像される方もいますが、実際には、きちんとした制度上の優遇措置などを正しく使うことが最も効果的です。特に事業承継税制や贈与税の特例などは、制度を理解して計画的に進めることが大切です。
それには何より、「早めの準備」。相続や事業承継は、時間をかければかけるほど、選択肢が増え、リスクの少ない最適な方法を選べます。逆に、「すでに相続が発生した」「年度末までに何とかしたい」というような急な相談では、まっとうな対策には限界があります。少なくとも5年、10年先を見据えて、長期的な視点で対策を考えることを強くおすすめします。

良い税理士を選ぶポイントは?

岩松先生:私は、税理士は経営者の最も身近な相談相手だと考えています。料金よりも、「信頼して相談できる相手かどうか」が一番大事だと思います。経営者は孤独な存在で、何でも話せる相談相手は多くありません。税理士はその中でも、最も身近なパートナーのひとりです。単に申告だけを依頼するのではなく、経営や資金繰り、将来の事業承継まで相談できる関係性を築ける人を選ぶのがいいと思います。実際に話してみて、自分の考えをしっかり聞いてくれるか、相性が合うかも大切ですね。

今後の展望について教えてください。

岩松先生:ありがたいことに、ご依頼は途切れずいただいています。ただ、今は人手が足りず、すべてを受けきれないのが課題です。これからはスタッフを育て、体制を整えながら、お客様のご要望によりきめ細かく応えられるようにしていきたいと思っています。同時に、自分が「本当にお手伝いしたい」と思える案件に集中していきたいです。相続や事業承継など、人生の節目に関わる重要なテーマに、長く寄り添える関係を築いていくことが理想ですね。
採用や教育については試行錯誤しています。若い世代との価値観の違いを感じることもありますが、専門職としての誇りを持ち、努力できる人と一緒に成長していけたらと思っています。

税理士紹介ナビ編集部

最後に岩松先生の趣味についてお聞きしてみました。

岩松先生

岩松先生:本を読むのが好きです。忙しくてなかなか時間が取れませんが、月に1冊は読むようにしています。あとは温泉旅行に行って、美味しいものを食べたり、お客様とのお付き合いでゴルフをしたり。ゴルフの腕前はあまり自慢できませんが、気分転換になりますね。

代表者名岩松琢也
会社名税理士法人丸の内アドバイザーズ
会社URLhttps://www.m-adv.co.jp/
住所御成門事務所:東京都港区西新橋3-23-6 第一白川ビル5-D
丸の内事務所:東京都千代田区大手町2-2-2CK
電話番号03-6721-5157

この記事を書いた人

アドバイザーナビが運営する「税理士紹介ナビ」ではおすすめの税理を紹介しています。これまでアドバイザーナビは「資産運用ナビ」を中心に適切なプロフェッショナルのプラットフォームを構築してきました。税理士紹介ナビでは、税理士へのインタビューやアンケート調査などを通じて、税理士や税金にまつわる情報発信をしていきます。

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