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税理士法人とおやま 遠山伊織先生

2025年11月5日のインタビューをもとに記事を作成しています。

目次

Q:先生のご出身と学生時代について教えていただけますか。

遠山先生:高田馬場生まれ、高田馬場育ちです。オフィスも高田馬場エリアにあります。週刊少年ジャンプの「努力・友情・勝利」みたいなものに憧れていて、中高一貫の男子校で週6日剣道をやっていました。稽古中は水を飲んではいけないとか、うさぎとび100回とか、いま考えると成果のでる練習かどうかわかりませんが、漫画の主人公のように、修行の成果が出て覚醒する瞬間が来ると思っていました。現実には特に覚醒しないまま高校生活が終わりましたが、結果に関わらず仲間とひとつのことに「のめりこんで取り組む」楽しさを発見しました。青春でしたね。その後は早稲田大学に進学し、在学中から会計・税務の勉強を始めました。

Q:税理士を目指されたきっかけは?

遠山先生:父が税理士で、私が小さい頃に自宅で開業しました。専門書が並べられた棚や、数字がたくさん並んでいる書類などをみて、カッコイイと思っていました。専門用語や数字を使って難しい話をしている父の姿を見て、自分もそんな大人になりたいと憧れたのだと思います。父も「のめりこんで取り組む」人でした。試験に受かったときは、父も喜んでくれました。
実務キャリアの入口は公認会計士で、監査法人(デロイト トーマツ)で監査業務を経験したのち、税理士登録をして現在に至ります。父も公認会計士で税理士登録という同じ道でした。

Q:独立を決意された理由を教えてください。

遠山先生:大学在学中から受験を初めて、試験合格後は大手法人に勤めていましたが、父が元気なうちに、一緒に仕事がしたいと思い30代半ばのときに税理士法人とおやまに入社しました。父は周囲からの信頼が厚く、経営者として、税理士として良い手本を示してくれました。創業40周年の節目に代表交代をアナウンスし、2025年10月に父は亡くなり、私が父から代表を引き継ぎました。父にとって、事務所は「生きた証」いわば分身のようなものです。父からバトンを引き継ぎ、父がお世話になった方々と仕事でご一緒できるのは、ありがたいことだと思っています。現在、事務所は約40名規模で、数多くの顧問先とともに歩んでいます。

Q:仕事をする上で大切にしていることは?

遠山先生:父から「お客様にとって最も信頼される相談相手になる」ことだと教わってきました。中小企業の経営者も、人生をかけて事業に「のめりこんで取り組む」方々で、目を輝かせて夢を語ってくださいます。私たちは税務・労務の専門家として、お客様の成功へのお手伝いをします。社内には税務・会計だけでなく社労士の専門家も在籍し、必要に応じて司法書士や弁護士など外部の先生方とも連携します。保険や不動産のご相談など、まず私たちに「とりあえず聞いてみる」関係性を大切にし、専門家のハブとして最適な解決に導きます。お客様が必要としている専門サービスを、ワンストップで提供し、成功へのお手伝いをします。お客様の悩みを解決する中で、スタッフが専門家として人間として成長し、 スタッフの成長を通じて、お客様に安心して頂けるサービスを提供し、最も信頼される相談相手となります。

Q:事務所の強みはどのような点でしょうか。

遠山先生:技術革新によって、会計事務所のあり方は大きく変わろうとしています。弊社には実務経験豊富なベテランと、ITツールに精通した若手が在籍しています。ベテランから若手へ税務のノウハウを承継しながら、若手はベテランのITツール活用をサポートします。ベテランと若手が双方の強みを発揮して協働していることが弊社の強みです。
ITツールの円滑な導入に必要となるのは、会計とITツールの両方に精通した会計事務所のサポートです。お客様からは、記帳・申告・給与計算だけではなく、請求管理・債権債務管理・勤怠管理についても支援して欲しいとのご要望を多く頂きます。支援に際しては、ただソフトウェアを提案するだけではなく、初期設定や操作説明をしたうえで、運用が軌道に乗るまで伴走し、DX化が実現するまでをサポートします。クラウド会計や勤怠・給与・請求の各システムを連携させ、リアルタイムに経営数値を把握できる体制づくりまで設計・実装・定着化を一気通貫で担うのが特長です。

Q:これまでで印象に残っているお手伝いの事例はありますか?

遠山先生:父の代からお世話になっているお客様で経理担当者が急に退職してしまって、お困りの会社がありました。請求管理や給与計算といった業務を止めるわけにはいかないため、いったん「まるなげ状態」で全部お引き受けしました。請求書をExcelで作成していたり、出退勤を紙のタイムカードで管理していたり、手作業が多くて読み解くのに苦労しました。数ヶ月経過して業務の流れが理解できたので、お客様にDX化をご提案し、請求管理ツールや、勤怠管理ツールを導入しました。「請求管理→売上計上→売掛金消込」や「勤怠管理→給与計算→給与振込」といった業務を一気通貫で処理できるようにし、会社の若い経理担当者を後任として、業務を引き継ぎました。従来は数日かけて実施していた処理が、半日で完了するようになり、各ITツールを自動連携させることで、手作業によるミスも大幅に減らすことができました。業務量を圧縮したことにより引き継ぎもスムーズだったと思います。結果として、月次の締めスピードも上がり、経営者がスマホで日次・月次の数字を確認できるようになりました。

Q:相続の節税やその他節税で実践的なアドバイスをお願いします。

遠山先生:業績が急成長している会社では消費税に注意が必要です。いつから課税事業者になるのか、いつまで簡易課税が使えるのか、中間納付は年に何回発生するか、確定納付はいくらと見込まれるか。決算を絞めて納税が終わった後、必ず税理士と来年・再来年の税金について話をしてください。納税資金の確保が難しい場合は、融資を受けたり、事業計画を見直す必要があるかもしれません。資金繰りのシミュレーションについても税理士に相談してみてください。

Q:良い税理士を選ぶポイントは?

遠山先生:「税金以外のことも相談できるか」だと思います。税理士は経営者にとって最も身近な専門家です。会社の経営には様々な専門家のサポートが必要であり、必要なときに信頼できる方に相談できることが重要です。
・従業員を雇用することになったとき、社会保険や労働保険についても相談できるか。
・事業承継が気になったときに、相続対策について相談できるか。
・組織再編の実績があるか、登記手続きについてもサポートを受けられるか。
担当者だけではなく、事務所全体のバックアップ体制や、提携している専門家のネットワークも、良い税理士を選ぶ際のポイントになると思います。年末調整のような税務と労務の狭間の業務でもボールが宙に浮かない連携体制があるか、M&Aや会社分割等で外部専門家へ適切に橋渡しできるかも重要です。

Q:今後の展望について教えてください。

遠山先生:近年は会計ソフトに生成AIが搭載されており財務諸表分析・損益予測・税金計算といった機能も洗練されつつあります。技術革新は私たちにとって脅威ではなく恩恵です。技術革新がお客様にもたらす恩恵を最大化し続けることで、税理士法人とおやまは、さらに強みを発揮できると考えています。弊社では勤怠管理や請求管理といった業務に最新のITツールを導入し自らを実験台とすることで得られた知見を、お客様に還元します。フットワークが軽い仲間と、スピード感をもって新しいことにチャレンジし、上手くいかないと感じたら、速やかに方向修正します。風通しの良い社内の雰囲気を作るため、私自身も話しかけやすい人間でありたいです。うまくいかなかったチャレンジの軋轢や葛藤もお客様にとって有用な情報となるのが、この仕事の良いところです。自ら成功する事務所を目指すことが、お客様の成功へのお手伝いに繋がります。これからもお客様や仲間と成長し続ける事務所でありたいです。

税理士紹介ナビ編集部

最後に遠山先生の趣味についてお聞きしてみました。

遠山先生

遠山先生:6歳の娘、3歳の息子との「おでかけ」です。今年の夏は公園の池で毎週ザリガニ釣りをしていました。はじめは食いついたザリガニをうまく釣れなくて泣いたり、不貞腐れたりしていましたが、いまは目を輝かせて何時間も池の中を眺めています。楽しい時間はあっという間に過ぎて、気づいたら夕方になっていた子供のころを思い出します。子供たちにも「のめりこんで取り組む」楽しさを伝えてあげたいです。

代表者名遠山伊織
会社名税理士法人とおやま 
会社URLhttps://www.to-yama.com/
住所東京都新宿区高田馬場1-31-18 高田馬場センタービル6F
電話番号03-5285-4123

この記事を書いた人

アドバイザーナビが運営する「税理士紹介ナビ」ではおすすめの税理を紹介しています。これまでアドバイザーナビは「資産運用ナビ」を中心に適切なプロフェッショナルのプラットフォームを構築してきました。税理士紹介ナビでは、税理士へのインタビューやアンケート調査などを通じて、税理士や税金にまつわる情報発信をしていきます。

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