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税理士法人BatonOne 三松裕樹先生

2025年10月20日のインタビューをもとに記事を作成しています。

目次

先生のご出身と学生時代について教えてください。

三松先生:東京都板橋区の出身です。小さい頃からずっとサッカーをしていて、小・中・高と部活漬けの日々でした。中学まではかなり真剣に取り組んでいたのですが、高校進学の際、家のルールで「強豪校に行けなかったら勉強しろ」と言われまして。あと一歩届かず進学校に進むことになり、そこからは勉強に重きを置く生活になりました。高校ではサッカーと勉強の両立をしながら、進路を考える中で「大学では資格を取りたい」と思い始めました。高校のときにはすでに「税理士を目指そう」と決めていて、大学もそれを前提に選んだんです。

税理士を目指されたきっかけを教えてください。

三松先生:きっかけは本当に単純です。進路を考えたときに「何か資格を取って武器を持ちたい」と思いました。当時はまだ学歴社会の風潮が強いと感じていて、「努力で評価される資格を持ちたい」と感じたんです。文系で取れる資格といえば弁護士、会計士、税理士あたりで、弁護士は違うなと思い、数字を扱う税理士・会計士のどちらかで考えました。調べてみると、当時に自分は、会計士は大企業向けの監査などが中心と感じていました。一方、税理士は個人から中小企業、大企業まで幅広くサポートできると知って、「自分にはこちらのほうが合っている」と感じました。また、税理士試験は科目合格制で、一科目ずつ積み上げていける点も魅力でした。働きながら資格を取れるという現実的な仕組みも、自分に合っていたと思います。

独立を決意された理由を教えてください。

三松先生:私は少し変わった経歴なんです。多くの方は税理士事務所で経験を積んで独立されますが、私は大手の税理士事務所を経て、IT企業、さらに不動産を得意とする上場している財産コンサル会社、そして金融機関を経験してからの独立でした。コンサル会社では5年ほど働いて、ある程度お客様との関係や案件の流れも見えてきた頃、独立を意識するようになりました。ただ当時は家族の理解が得られなかったので、まずは副業OKの金融機関に転職しました。そこで働きながら、並行して自分の税理士事務所を立ち上げたんです。幸い事務所の売上が伸び始めた頃に子どもが生まれ、育休を取得。復職時に会社が「フル出社」を求めるようになり、働き方の自由を重視して本格的に独立を決めました。副業から始めて段階的に独立したので、リスクを抑えながら自分の道を作れたのは良かったと思います。

仕事をする上で大切にしていることは何でしょうか?

三松先生:「お客様が理解できる説明をすること」です。税金や相続の話はどうしても専門用語が多く、難しくなりがちです。だからこそ、難しい用語をそのまま話すのではなく、できるだけ噛み砕いて説明し、「なるほど、そういうことか」と理解してもらえるように意識しています。もう一つ大切にしているのは「税理士はサービス業である」という意識です。専門職でありながら、お客様がいて初めて成り立つ仕事です。上から教える立場ではなく、お客様に寄り添い、丁寧に対応することを心がけています。

事務所の強みを教えてください。

三松先生:当事務所の強みは「相続と事業承継」に強いこと。そして、その周辺分野までトータルで支援できる点です。私は税理士法人にいた後、IT企業、財産コンサル会社、金融機関を経験しています。そのため、税務だけでなく、保険・不動産・証券・法務といった幅広い分野に対応できるんです。実際、当法人は税理士と弁護士の2名で構成されており、弁護士が税理士登録もしているという珍しい体制です。法務面のサポートも同時に行えるのは大きな強みですね。つまり、税務・法務・保険・証券・不動産の相談をワンストップで受けられる事務所なんです。

印象に残っているお手伝いの事例はありますか?

三松先生:相続のお手伝いをしたご家族の方から「ここに相談して良かった」と言ってもらえたことが印象に残っています。相続は、手続きが終わるとそれで終了というケースが多いですが、私たちはその後の資産運用まで一貫してサポートしています。グループ会社にFP(ファイナンシャルプランナー)のチームがあり、相続後の資産形成や再運用まで無償で相談できる体制があるんです。金融機関ではない第三者として、中立・客観の立場からお金の悩みに向き合えることも、私たちの強みです。たとえば、「相続税で数百万円納めたけれど、どうすればその分を取り戻せるのか」という相談に対して、「数年年後にはこうすれば回収できますよ」と提案すると、とても喜ばれます。相続前後の「見えない不安」を「見える安心」に変える。まさにそれが私たちの使命だと思っています。

相続対策に関する実践的なアドバイスをお願いします。

三松先生:まず一番大切なのは「現状の把握」です。私はよく「財産ドック」という言葉を使っています。人間ドックのように、1年に1度は自分の財産をチェックし、資産状況と税金の状態を把握しましょうという意味です。税制は毎年変わりますし、路線価や運用損益も動きます。だからこそ「今の状態を知る」ことが相続対策の第一歩なんです。家族で財産状況を共有することも重要ですね。また、節税ばかりに目を向けないことも大事です。たとえば相続税率が10%の方がいて、現状の相続税が500万円かかる場合、それをゼロにすることが節税ですが、資産自体を2,000万円増やせば、税金が200万円増えても手残りは1,800万円増えます。つまり、「節税よりも資産を増やす方が結果的に豊かになる」こともあるわけです。目的は「節税」ではなく「次世代に多くの財産を残すこと」。そのために、現状把握と資産の見直しを定期的に行うことが、実践的な相続対策の第一歩です。もちろん、生前贈与などご家族がわかりやすいシンプルな節税はやっていくべきです。そのため、今後は、資産を増やすことと、目的を見失わないシンプル節税のハイブリット型の相続対策を進めていくべきだと思います。

良い税理士を選ぶポイントは何だと思いますか?

三松先生:一言でいえば、「話しやすさ」です。専門知識はもちろん必要ですが、難しい言葉ばかり使う先生よりも、フランクで柔軟に話を聞いてくれる人のほうが、相談しやすいし、信頼関係も築きやすいです。やはりお客様と同じ目線で話してくれる人が「良い税理士」だと思います。悩みや不安を気軽に打ち明けられる関係性を築けるかどうかが一番大事です。

今後の展望について教えてください。

三松先生:「財産に関するすべての相談が一ヶ所で完結できる場所」を作りたいと思っています。これまでは金融は銀行や証券会社、保険は保険会社、不動産は不動産会社やハウスメーカー、税務は税理士、と分かれていました。でも、それでは最適な答えが出にくい。私たちは、税務・法務・金融・不動産のすべてをワンストップで扱う新しい相談窓口を目指しています。どこに相談すればいいのか迷っている方が、「ここに行けばすべて解決できる」と思える存在になりたいですね。いわば「財産の総合相談所」を作ることが、今後の大きな目標です。

税理士紹介ナビ編集部

最後に三松先生の趣味についてお聞きしてみました。

三松先生

三松先生:昔からサッカーが好きで、今でも観戦によく行きます。とはいえ、最近は2歳の子どもと公園で遊ぶ時間が一番のリフレッシュですね。仕事と家庭のバランスを大切にしながら、日々楽しんでいます。

代表者名三松 裕樹
会社名税理士法人BatonOne
会社URLhttps://batonone.com/
住所東京都中央区京橋2-7-8 
FPG links KYOBASHI 607
電話番号0120-400-218

この記事を書いた人

アドバイザーナビが運営する「税理士紹介ナビ」ではおすすめの税理を紹介しています。これまでアドバイザーナビは「資産運用ナビ」を中心に適切なプロフェッショナルのプラットフォームを構築してきました。税理士紹介ナビでは、税理士へのインタビューやアンケート調査などを通じて、税理士や税金にまつわる情報発信をしていきます。

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