MENU

プロビタス税理士法人 片山康史先生

2025年10月24日のインタビューをもとに記事を作成しています。

目次

先生のご出身と学生時代について教えてください。

片山先生:出身は兵庫県の西宮市です。高校は京都の学校に通っていて、大学は東京大学に進学しました。学生時代は完全に体育会系で、高校では柔道、大学では少林寺拳法に打ち込んでいました。東京大学の少林寺拳法部は当時非常に強く、私の在籍中に全国制覇をしていました。

税理士を目指されたきっかけを教えてください。

片山先生:最初から税理士を志していたわけではないんです。新卒でマイクロソフトに入社し、IT業界でキャリアをスタートしました。その後、社内で部署異動があり、金融機関を担当する部署に配属されたんです。そのとき上司に「簿記もわからない人間が金融機関を担当してはいけない」と言われたことがありまして。それがすごく悔しくて、すぐに簿記三級の勉強を始めました。勉強を続けていくうちに知識が増えることが楽しくなり、最終的に税理士資格まで取得しました。もう一つの理由は、外資系企業という環境にいましたので、終身雇用が前提ではないという現実もありました。将来を考えたときに「自分の力で生きていける資格を持っておこう」と思ったことが大きな転機でしたね。

独立を決意された理由を教えてください。

片山先生:実は、もともと独立志向が強かったわけではありません。資格取得後はBIG4と呼ばれる大手の会計事務所の一つ、PwCに入社し、外資系クライアントを担当していました。その後、中堅事務所に転職して、外国人の確定申告などを中心に仕事をしていたのですが、東日本大震災の影響で海外のお客様が一気に減ってしまったんです。結果的に、私の担当業務がなくなり、「どうする?」と問われて、自然と独立の方向に気持ちが向かいました。そのタイミングで、知り合いの海外の方から「一緒に仕事をしよう」と声をかけていただきました。これもご縁だと思い、独立を決意しました。振り返ると、流れに導かれるように独立したという感覚に近いですね。

仕事をする上で大切にしていることは?

片山先生:大きく分けて2つあります。1つは「誠実であること」。事務所名の「プロビタス」はラテン語で「誠実」を意味します。その言葉どおり、お客様に対して常に正直に、誠実に対応することを何より大切にしています。2つ目は「楽しく働くこと」です。スタッフを雇うようになってからは、皆が気持ちよく仕事ができる環境づくりを意識しています。規模拡大よりも、信頼できる仲間と共に、やりたい仕事を選びながら長く続けていく。そんな事務所を目指しています。

事務所の強みを教えてください。

片山先生:弊所の最大の強みは「国際税務」です。国境をまたぐ人々、つまり日本から海外へ出ていく方、または海外から日本に来る方を中心にサポートしています。法人であれば法人税、個人であれば所得税や相続税など、国際的な税務に幅広く対応しています。また、スタッフ全員が英語の読み書きができ、海外の契約書や英文資料を問題なく扱える点も強みです。必要に応じて英語でお客様に説明することもあります。国際分野を専門的に扱う税理士事務所はまだ少ないため、私たちのような事務所が「安心して相談できる場所」として存在することに意義を感じています。

印象に残っているお手伝いの事例はありますか?

片山先生:税理士の仕事は「100点が当たり前」という世界です。マイナス1点でも信頼を失いかねないため、感謝されることは意外と少ないかもしれません。ですが、税務調査のサポートをした外国人のお客様から、心から感謝されたことが印象に残っています。海外から来た方にとって、日本の税務署から突然連絡が来るのは非常に怖いことです。言語も文化も異なる中で、国家機関からの通知が届くとそれだけで不安になりますよね。そうした方に通訳を交えて丁寧に説明し、無事に解決まで導けたとき、「本当に助かった」と感謝の言葉をいただきました。

相続や節税の実践的なアドバイスをお願いします。

片山先生:相続や節税には「これが正解」というものはありません。本当に人それぞれです。百人いれば百通りの事情があり、家族構成や資産背景、価値観によって最適な方法は変わります。ですから、私たちはまず必ず面談を行い、その方のお金に対する考え方をじっくり伺います。「どこに安心を感じるのか」「何を守りたいのか」を理解したうえで提案することが重要です。節税のテクニックだけでなく、その人の人生設計に寄り添うことを意識しています。

良い税理士を選ぶポイントは何でしょうか?

片山先生:一番大事なのは「信頼関係」です。税理士に相談するというのは、財布の中身を見せるようなものです。経済状況を他人に見せるのは、多くの人にとって恥ずかしいこと。だからこそ、「この人なら見せても大丈夫」と思える信頼が必要なんです。料金や知名度よりも、心から安心して話せる相手を選ぶこと。自分の家計や将来を任せられる“パートナー”として信頼できる税理士が、最も良い税理士だと思います。

今後の展望を教えてください。

片山先生:弊社は大手のような規模ではありませんが、「自分たちの知識でお客様を少し幸せにする」ことを理念に掲げています。目指しているのは“町医者”のような存在です。毎日来てもらう必要はないけれど、「困ったときに思い出してもらえる」そんな立ち位置でありたい。お客様が「どうしようかな」と悩んだときに、そっと背中を押せる存在であり続けたいですね。数字の処理だけでなく、気持ちの整理まで支えられる税理士事務所でありたいと考えています。

税理士紹介ナビ編集部

最後に片山先生の趣味についてお聞きしてみました。

片山先生

片山先生:趣味は投資全般です。経済の流れを読むのが好きで、自分でも運用をしています。お客様から「この不動産はどう思いますか?」と聞かれることもあり、自分の経験をもとにアドバイスすることもあります。もうひとつは競馬です。実は競馬関係のお客様も多く、最近では馬券の払戻金額が一定額を超えると確定申告が必要になります。例えばWIN5で5億円を超える払戻金が出た週もありました。そうした申告のサポートや、馬主さんの税務対応も行っています。半分趣味、半分仕事のような感覚ですね。馬に関わるお客様と話している時間は純粋に楽しいです。

代表者名片山 康史
会社名プロビタス税理士法人
会社URLhttps://probitas.jp/
住所東京都港区南青山2丁目11番17号
第一法規本社ビル3階
電話番号03-6820-2496

この記事を書いた人

アドバイザーナビが運営する「税理士紹介ナビ」ではおすすめの税理を紹介しています。これまでアドバイザーナビは「資産運用ナビ」を中心に適切なプロフェッショナルのプラットフォームを構築してきました。税理士紹介ナビでは、税理士へのインタビューやアンケート調査などを通じて、税理士や税金にまつわる情報発信をしていきます。

目次