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ストラーダ税理士法人 山田直輝先生

2025年11月12日のインタビューをもとに記事を作成しています。

目次

先生のご出身と学生時代について教えていただけますか。

山田先生:生まれは東京です。3歳から9歳までは父の仕事の都合でアメリカに住み、小学3年生までアメリカで過ごしました。その後は再び父の転勤で千葉県市川市に移り、高校3年生まで千葉で育ちました。大学進学では中央大学商学部に入学しました。実は当時、重度のアトピーがあり、高校は1年生のときに通った以外、2年生・3年生はほとんど登校できませんでした。途中で転校し、最終的には通信制の高校を卒業してから、一浪ののち大学に入りました。中学からソフトテニス部に所属し、県大会でもそれなりに上位に入っていました。高校はスポーツ推薦で行く道もありましたが、より学力の高い学校に行きたいと考え、自分で勉強して進学しました。ただ、高校2年で部活の人間関係が合わずに退部したのをきっかけに体調が悪化し、アトピーが再発しました。膝や肘などの関節がかゆく、掻きすぎると伸ばせず、歩くのもつらい時期が続きました。学生時代は「早く治して青春したい」という思いが強かったです。大学に上がってから徐々に体調が回復し、いわゆる大学デビューのように人との交流や遊びも楽しめるようになりました。その過程で経営分野への興味が大きくなり、高校時代に目指していた薬学部から進路を転換して商学部を選んだという流れです。

税理士を目指されたきっかけは?

山田先生:きっかけは、父が上場企業の経理部長をしており、公認会計士と関わる機会が多かったことです。祖父は中小企業診断士でした。父から「公認会計士になれば、会社の内部情報や経営に深く関われる」と聞き、面白そうだと感じて大学3年生から資格に挑戦しました。最初の受験では一次にも通りませんでしたが、勉強方法を見直して2回目で一次・二次に合格し、公認会計士資格を取得。24歳で監査法人トーマツに就職しました。

独立を決意された理由を教えてください。

山田先生:監査法人では、決算書が正しいかどうかを確かめる会計監査を4~5年担当しました。優秀な同期に囲まれ、仕事を覚えるのに必死で、毎日忙殺される日々でした。監査は過去の数値を見る仕事です。議事録等を通じて意思決定の背景には触れられるものの、「もっと実務の最前線、事業サイドをやってみたい」という思いが強くなりました。本当は戦略コンサルに挑戦したかったのですが、転職エージェントからは「資格は知識の証明であって、頭の回転の証明ではない」と言われ、現実的には難しいことを知りました。そこで社内で部署異動を上司に強く願い出て、コンサル部門で2~3年経験を積み、30歳で独立を決断しました。経営の最前線に立つには、自分で経営するのが一つの道だと考えたからです。公認会計士が税理士資格を得られる制度を生かし、まずは税理士事務所として開業しました。

仕事をする上で大切にしていることは?

山田先生:弊社には「ストライダカルチャー」という冊子があり、経営方針の最上位に“マーケットイン”の考え方を掲げています。お客様や市場が求めることを起点に自分たちが何を提供するかを決める、という姿勢です。独立して約10年、この考えを貫いた結果、現在は士業法人グループとして7の士業が関わる体制になりました。税理士業を始めてからは中小企業の経営者に会う機会が急増し、「事業計画書は作れる?」「補助金の申請は?」「M&Aは?」「いい会社の紹介は?」など多様な相談が寄せられます。外部連携から始めて内製化を進め、ワンストップで応えられる仕組みを整えてきました。根底には常に“マーケットイン”があります。

事務所の強みはどのような点でしょうか。

山田先生:強みは大きく3つあります。第1に、複数の士業が在籍しているため、窓口一つで解決できる点。社労士・税理士・補助金支援などを別々に頼むと、同じ情報を何度も伝える必要がありますが、弊社では関係者が一度に共有できます。
第2に、複数の専門視点から助言できる点。たとえば税金の観点では利益を抑える選択が合理的でも、財務の観点では銀行評価を高めるために利益が必要です。経営課題は0か100で答えが出ないので、多面的にバランスを取る必要があります。
第3に、提案力です。お客様から得た情報をシステムで集約し、補助金・助成金からM&Aまで幅広い提案につなげる仕組みを整えています。

これまでで印象に残っているお手伝いの事例はありますか?

山田先生:象徴的なのは、複数専門家の連携による提案です。例えば、従業員が10人を超える会社は就業規則の作成が必要です。税理士だけなら「13人ですね」で終わってしまうかもしれませんが、弊社には社労士がいるので「就業規則は作っていますか? 作らないと罰則の可能性があります」と具体的な提案ができます。また、税理士業務で得た数値から該当し得る補助金を見抜き、申請を支援して数千万円規模の資金調達につながったケースもあります。知っているかどうかで結果は大きく変わりますし、多角的な視点が的確なアドバイスに直結することを実感しています。

相続の節税やその他節税で実践的なアドバイスをお願いします。

山田先生:節税と財務力はしばしば相反します。最終的なゴールは社長が「やりたいところ」に到達することですから、ゴール感を共有したうえで提案します。相続では、節税だけでなく(1)10か月以内の申告・納税に備えた現金の確保(2)兄弟間の争いを避ける分割の設計(3)認知症になると対策が取れなくなる点への備えを総合的に考える必要があります。節税だけに目が向くと、納税資金が足りず不動産を安売りする事態にもなり得ます。多角的な視点で全体最適を図ることが重要です。

良い税理士を選ぶポイントは?

山田先生:解約理由は大きく三つに集約されます。(1)コミュニケーションが取れない/レスが遅い、(2)提案がない(3)記帳が遅い。弊社ではチャットワークやLINEを活用し、原則1営業日以内の返信を徹底しています。提案については前述の仕組みで多面的に行います。記帳のスピードは仕組み化が鍵です。お客様からの資料提出のタイミングが集中すると社内は逼迫しがちですが、外部委託も活用して業務を平準化し、安定的に試算表を提供できる体制を整えています。

今後の展望について教えてください。

山田先生:現在、弊社グループには7の士業が在籍しています。この価値をさらに高め、横連携を強化していきます。士業事務所は全国で約16万あると言われますが、複数士業が一つのグループに在籍する例は約80グループと聞いています。希少な体制であるだけでなく、横断的に連携して多様な提案を生み出すことが差別化になると考えています。窓口一つで多面的な提案が出てくる -そんな体験を提供し、お客様の企業価値向上につなげていきたいです。

税理士紹介ナビ編集部

最後に山田先生の趣味についてお聞きしてみました。

山田先生

山田先生:あえて挙げるならゴルフとバイクです。どちらも仕事の付き合いの中で始めました。春や秋にバイクに乗ると気分転換になりますし、土日に会社へ来る際にバイクで通うこともあります。ゴルフは多くの方と交流を持てる手段でもあり、なかなか上達しませんが楽しんでいます。お酒も好きで、いろいろな方と飲みながらお話を伺う時間が好きですね

代表者名山田直輝
会社名ストラーダ税理士法人
会社URLhttps://strada-group.jp/tax/
住所東京都中央区日本橋蛎殻町2-11-2 オートエックス工藤ビル4階
電話番号0120-709-459

この記事を書いた人

アドバイザーナビが運営する「税理士紹介ナビ」ではおすすめの税理を紹介しています。これまでアドバイザーナビは「資産運用ナビ」を中心に適切なプロフェッショナルのプラットフォームを構築してきました。税理士紹介ナビでは、税理士へのインタビューやアンケート調査などを通じて、税理士や税金にまつわる情報発信をしていきます。

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