2025年10月17日のインタビューをもとに記事を作成しています。
先生のご出身と学生時代について教えてください。
中山先生:出身は横浜市の戸塚です。横浜といってもかなり外れのほうで、湘南にも近い場所にあります。周りには工場が多く、ものづくりの音や人の活気があふれる、にぎやかな地域でした。学生時代から好奇心旺盛で、横浜市戸塚だけでなく「もっと広い世界を見て、さまざまな経験をしたい」と強く思っていました。中学・高校時代はバレーボール部に所属していました。特別な実績があるわけではありませんが、部活動が終わればすぐ受験勉強という日々で、あまり遊んだ記憶はありません。幼少期からずっと「自立して広い世界を見たい」「いろんな経験をしたい」という思いをモチベーションに過ごしていた時代でした。父から「東京六大学のどこかに入ったら家を出てもいい」と言われていたので、それを目標に勉強し、なんとか明治大学に合格しました。大学合格と同時に、約束どおり家を出て一人暮らしを始め、自立生活がスタートしました。父の言葉を通じて学んだ「努力」と「自立心」は、今でも私の原点です。どんな環境でも前向きに取り組み、自分の力で成長するという価値観が、今の仕事観や人生観にも自然とつながっています。
税理士を目指されたきっかけを教えてください。
中山先生:2001年に明治大学を卒業しました。当時はいわゆる就職氷河期で、就職活動には苦労しましたが、なんとか日興証券に入社し、日本橋支店で営業を担当していました。ちょうど日本でもREIT(不動産投資信託)が導入された時期で、ビルオーナーや地主のお客様と接する機会が多く、不動産の世界に関心を持つようになりました。そこで、「不動産の知識も身につけたい」と考え、不動産会社への転職を決意しました。転職先で出会った上司と意気投合し、2007年には2人で恵比寿に小さな不動産会社を設立しました。2人で始めた会社は、約10年で社員50人規模の企業へと成長しました。しかし、不動産の販売を続ける中で気づいたのは、「物件を購入した後こそ、お客様が最も困っている」ということでした。住宅ローン控除や確定申告など、税金に関する悩みを抱える方が多かったのですが、税理士の資格がなく十分に支援することができませんでした。そこで、「お客様の力になりたい」という思いから、税理士の資格勉強を始めました。資格取得後は、顧問税理士の先生のもとで修行させていただく予定でしたが、私についてきてくれた社員たちのためにも事業を続ける必要がありました。そのため、「大平税理士事務所」の中に“個人税務部門”を立ち上げました。これが想像以上に好調で、法人税務部門の約10倍の売上を上げるまでに成長。最終的には独立し、「トランス税理士法人」を設立することになりました。
独立を決意された理由は何でしょうか。
中山先生:やはり、一番の原動力は「目の前のお客様を助けたい」という想いです。不動産や資産運用の現場でお客様と接していると、税金のことで悩んでいる方が本当に多いと感じます。確定申告の時期になると税務署の前には長い列ができており、その光景を見て「ここには確かな需要がある」と確信しました。これまで培ってきた不動産や金融の知識を活かし、サラリーマンや大家さんの税金に関する悩みに寄り添える存在になりたい。その想いこそが、私が独立を決意した理由です。
仕事をするうえで大切にしていることは?
中山先生:相談に訪れる方々は、皆さんそれぞれに何かしらの悩みを抱えています。だからこそ、私の仕事の軸は「その悩みを少しでも取り除くこと」です。それが事務所の経営理念にもつながっています。私は常に、安心して相談してもらえること、そして信頼してもらえることを何より大切にしています。
事務所の強みを教えてください。
中山先生:弊社は「個人向け、特にサラリーマンに特化した税理士法人」である点が大きな特徴です。一般的な税理士事務所は法人顧問を中心に業務を行っており、個人顧客がここまで多い事務所は珍しいといえます。実際、法人顧問先が約200社であるのに対し、個人のお客様は約2000件にのぼります。私は証券業務と不動産業務の両方を経験しており、資産運用や投資、住宅ローンなど、お金の流れを一貫して把握することができます。サラリーマンの方にとって、「税金から資産形成までをワンストップで相談できる」ことが、大きな安心感につながっていると感じています。
印象に残っているお手伝いの事例を教えてください。
中山先生:恵比寿に事務所を構えていた当時、周辺にはアマゾンジャパンやグーグル、アップルといった外資系企業が多くありました。そのため、年収2000万円を超えるサラリーマンのお客様が多くいらっしゃいました。外資系企業に勤める方々は、給与の一部をRSUやESPPなどの株式報酬として受け取るケースが多く、確定申告が非常に複雑になります。源泉徴収されていない株式報酬に対しては、自ら税金を納める必要がありますが、それを知らず無申告であったり、計算間違いにより適正な納税額を納付しなかったことで、追徴課税や税務調査につながるケースが多いです。例えば、年収4000万円の部長職の方の場合、現金で受け取るのは1500万円ほどで、残りは株式報酬というケースがあります。確定申告の際に納税資金が不足し、納税のために将来値上がりが見込まれる株式をやむを得ず売却する方も多いです。私たちは、こうした方々に対して「将来数年間を見据えた最適な節税と納税計画の立案」をサポートしてきました。リスクとリターンを丁寧に説明し、安心して選択できるよう支援することを大切にしています。こうした事例は、今でも特に印象に残っています。
相続や節税に関して、実践的なアドバイスをお願いします。
中山先生:相続の相談は、当社では自然に発生するケースが多く見られます。サラリーマンのお客様が多数いらっしゃるため、「父が亡くなった」「実家の不動産をどうすればよいか」といったご相談をきっかけに、相続に関する依頼へと発展することがよくあります。相続対策で最も重要なのは「揉めないこと」です。遺産分割の合意が得られない場合、多くの節税策を活用できなくなります。10か月の申告期限内でトラブルが発生すると、結果的に大きな損失につながる可能性があります。次に大切なのは「評価を下げること」です。たとえば、1億円の現金はそのまま1億円の評価となりますが、不動産に変えることで路線価などにより評価が下がる場合があります。株式であれば、価格が低い時期をうまく活用する方法もあります。これらを組み合わせて活用することで、納税額を抑えることが可能となります。
良い税理士を選ぶポイントは?
中山先生:信頼できる税理士とは、「メリットだけでなくデメリットも丁寧に説明してくれる人」です。節税策は一見お得に見えるものの、将来的に別の税金が発生する可能性があります。たとえば、現在は節税できても、将来株式を売却した際に譲渡益が発生し、結果的に課税されるケースもあります。こうしたリスクとリターンの両面をしっかり伝えられるかどうかが、信頼できる税理士を見極める重要なポイントです。
今後の展望について教えてください。
中山先生:私は税理士のほかに、FP(ファイナンシャルプランナー)の資格も保有しています。FPの分野には「税金」という項目がありますが、実際に税務相談や確定申告を扱うことができるのは税理士だけです。つまり、FPビジネスを完結させるためには、税理士の資格が欠かせません。今後は「税理士=企業の顧問」という枠を超え、個人の資産やお金に関するあらゆる分野をサポートする存在として、より広く認知されていくことを願っています。サラリーマンの方は源泉徴収によって、実際にどれだけの税金を支払っているのかを意識しにくい傾向があります。しかし、確定申告を通じて具体的な数字を確認すると、「こんなに払っているのか」と驚かれる方が少なくありません。そこから税に対する意識が変わり、政治や社会の仕組みを考えるきっかけにもつながります。税金という“ブラックボックス”がより透明になれば、日本社会全体が健全に発展していくはずです。そうした社会に少しでも近づけるよう、今後も積極的に活動を続けていきたいと考えています。
税理士紹介ナビ編集部最後に中山先生の趣味についてお聞きしてみました。



中山先生:趣味は漫画を読むことです。漫画さえあれば満足というタイプですね。最近は『キングダム』の最新刊を買って読んでいます。お金のかかる趣味は特にないですが、漫画を読んでリフレッシュする時間が自分にとっての癒しです。
| 代表者名 | 中山慎吾 |
| 会社名 | トランス税理士法人 |
| 会社URL | https://zeikinherasu.jp/ |
| 住所 | 東京都港区新橋3丁目4-5新橋フロンティアビルディング6F |
| 電話番号 | 03-6456-4911 |









