税理士の転職先は?会計事務所・税理士法人・一般企業・コンサルの違いと経歴別の選び方

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税理士の転職先は?8つの転職先と選び方

税理士の転職先には、会計事務所・税理士法人のほか、事業会社(企業内税理士)、コンサルティングファーム、金融機関、国税不服審判所などの公的機関があります。税理士の有効求人倍率は2.38倍(2025年度、厚生労働省「job tag」)で、仕事を探す人1人に対して2件を超える求人がある状況です。

転職先の大きな違いは、転職後も「税理士業務」を続けるかどうかです。会計事務所・税理士法人では顧問先の申告や税務相談を続けられますが、事業会社や金融機関では社員として自社の税務を担当し、税理士業務は行いません。仕事の進め方や忙しい時期、求められる経験も、転職先によって変わります。

合う転職先は、これまでの経歴によっても違います。個人の税理士事務所で法人・個人の申告を幅広く担当してきた人と、BIG4税理士法人で国際税務を担当してきた人とでは、応募しやすい求人が異なるためです。

この記事では、税理士の主な転職先8つの仕事内容と違い、経歴や優先したいことに合わせた選び方を紹介します。

この記事を読むとわかること
  • 税理士の主な転職先8つとその仕事内容
  • 転職先によって税理士の資格の生かし方がどう変わるか
  • 企業内税理士の仕事と税理士登録の扱い
  • 今の経歴から選びやすい転職先
  • 年収・働き方・専門性を重視するときの転職先の選び方
目次

税理士の転職先は8つ、税理士業務を続けるか、資格の知識を別の仕事に生かすかで分かれる

税理士の主な転職先は、会計事務所・税理士法人から、事業会社、コンサルティングファーム、金融機関、公的機関、独立開業まで8つあります。日本税理士会連合会(日税連)に登録している税理士は82,749人、税理士法人は主たる事務所が5,363か所あります(2026年10月末)。

税理士の主な転職先8つの一覧(仕事内容と税理士業務の扱い)

税理士の主な転職先と、それぞれの仕事内容は次のとおりです。

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転職先主な仕事税理士業務
①個人の税理士事務所中小企業・個人事業主の記帳の確認、決算・申告、税務相談行う
②中堅・中小の税理士法人①に加え、相続税・医療など専門分野の申告や相談行う
③BIG4・国内大手の税理士法人大企業・外資系企業の申告、国際税務、組織再編・M&Aの税務行う
④事業会社(企業内税理士)自社の税金計算と申告、税務調査への対応、グループ全体の税務管理行わない(自社の税務を担当する)
⑤税務系コンサルティング・FAS事業承継・M&A・組織再編・事業再生の支援職場による
⑥金融機関銀行・保険会社・証券会社の主計・税務部門の仕事行わない(自社の税務を担当する)
⑦公的機関(国税不服審判所)審査請求の調査・審理在任中は行えない
⑧独立開業自分の事務所での税理士業務開業税理士として行う

出典:税理士法第2条・第43条、各求人・募集要項をもとに税むすび編集部が作成

①〜③は税理士業務を続ける転職先、④〜⑦は税理士として身につけた知識を別の立場で生かす転職先です。⑧の独立開業は転職ではありませんが、独立を目指す人は開業までの経験をどこで積むかを考えて転職先を選ぶため、あわせて取り上げます。

税理士事務所・税理士法人と事業会社では「税理士業務」の扱いが違う(税理士法第2条・第52条)

税理士法第2条は、「他人の求めに応じ」て行う税務代理・税務書類の作成・税務相談を「税理士業務」と定めています。そのうえで第52条は、税理士または税理士法人でない者が税理士業務を行うことを禁じています。

会計事務所・税理士法人は、顧問先という「他人」から依頼を受けて申告書を作るため、税理士業務そのものを担います。一方、事業会社の税務担当が作るのは自社の申告書です。国税庁も「税理士制度のQ&A」で、申告書を出す義務のある事業者が自分の判断で作った書類は「税務書類の作成」に当たらないと説明しています。

そのため、事業会社では税理士登録をしていなくても税務の仕事を担当できます。ただし「税理士」と名乗るには登録が必要です(第53条)。

転職先を選ぶときは、税理士業務を続けたいのか、資格の知識を会社の中で生かしたいのかを先に決めておくと、候補を絞りやすくなります。

税理士向け求人サイトの公開求人は業種別にどのくらいある?(2026年11月時点)

マイナビ転職 税理士の公開求人を業種別に数えると、次のようになりました。

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業種公開求人(全体)うち保有資格「税理士」の条件付き
会計事務所・税理士法人1,972件817件
コンサルティングファーム376件137件
事業会社74件14件
金融機関55件15件
合計(業種を問わない検索結果)2,511件990件

出典:マイナビ転職 税理士の求人検索で、業種と保有資格の条件を指定して表示された件数を税むすび編集部が集計(2026年11月2日時点)。非公開求人は含まない。業種の合計が全体と一致しないのは、業種が設定されていない求人があるためとみられる

求人の大半は会計事務所・税理士法人です。事業会社の求人は74件あり、そのうち保有資格に「税理士」の条件が付いていたのは14件でした。大手メーカーが出している税務担当の求人では、必須の条件は「税理士法人又は事業会社での税務経験3年以上」などの実務経験で、税理士の資格は歓迎の条件にとどまっていました。事業会社の求人では、資格の有無より税務の実務経験が問われることがあります。

税理士が会計事務所・税理士法人に転職する場合(個人事務所・中堅・BIG4)

会計事務所・税理士法人の間で転職する場合は、事務所の規模と、扱う顧問先・税目で選びます。会計事務所・税理士事務所・税理士法人という呼び方の違いは、会計事務所と税理士事務所の違いは?にまとめています。

個人の税理士事務所は所長の近くで法人・個人の申告を幅広く担当する

税理士事務所の62.1%は、従業者1〜4人の事業所です(令和3年経済センサス‐活動調査)。人数が少ないため、1人の担当者が記帳の確認から決算・申告、顧問先からの相談までを受け持つ事務所もあります。

所長の税理士と直接やり取りしながら仕事を覚えられる一方、事務所の方針や働き方は所長の考えで決まります。所長の年齢や後継者の有無は、長く働くつもりなら面接で確かめておきたい点です。

中堅・中小の税理士法人では資産税・医療など専門分野を持つ法人を選べる

税理士法人は、2人以上の税理士が社員となって運営する法人です(税理士法第48条の8・第48条の18)。マイナビ転職(首都圏版)の税理士の求人一覧にも、「資産税専門職」「相続専門」のように専門分野を掲げた税理士法人や事務所の求人があります。

相続税の申告期限は、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内です(相続税法第27条)。相続の案件は法人の決算月とは関係なく入ってくるため、資産税を専門にしたい人は、相続の案件が年に何件あり、入社後に何件を担当できるかを確かめて選びましょう。

BIG4税理士法人は国際税務・組織再編などの業務別に募集し、科目合格者の採用枠もある

BIG4税理士法人は、デロイト トーマツ税理士法人、PwC税理士法人、KPMG税理士法人、EY税理士法人の4法人です。デロイト トーマツ税理士法人の採用ページでは、法人税申告書の作成・アドバイス、国際税務、組織再編・M&A、中堅企業向けの包括的な税務サービスなど、業務ごとに仕事を紹介しています。

PwC税理士法人の税理士採用の職種は、税務コンサルタント職、税務ビジネストランスフォーメーション職、税務申告サポートスタッフの3つです。採用ページには、試験の勉強を続けたい科目合格者を契約従業員として採用し、勤務時間を調整することもあると書かれています。

求められる経験は、応募する業務によって変わります。BIG4税理士法人の職階ごとの年収はBIG4税理士法人の年収はいくら?、科目合格者がBIG4に応募するときの採用要件は税理士の科目合格は意味ない?転職できる?で紹介しています。

税理士が一般企業(事業会社)に転職する場合(企業内税理士の働き方)

事業会社では、顧問先ではなく自社の税務を担当します。仕事の中身は、会社の規模や税務部門があるかどうかで変わります。

企業内税理士とは?事業会社で働く税理士の仕事内容

企業内税理士は、事業会社の経理部や税務部に社員として勤める税理士を指す呼び方です。税理士法に定められた区分ではありません。マイナビ転職 税理士に載っていた事業会社の税務担当の求人には、次のような業務が書かれていました。

  • 自社の法人税などの税金計算と申告
  • グループ通算制度(親会社と子会社の法人税をまとめて計算する制度)の取りまとめ、グループ会社からの税務の相談への対応
  • 税務調査への対応と社内の調整
  • 組織再編やM&Aにかかわる税務上の論点の整理
  • 移転価格(海外子会社との取引価格が税務上適正かどうか)の文書化と、海外子会社の税務の管理

税務部のない会社では、経理部の中で決算と一緒に税務を担当することもあります。応募するときは、税務を専任で担当するのか、経理全般の中で税務も受け持つのかを求人票で確かめましょう。

企業内税理士は税理士登録が必要?登録の区分と会費の扱い

事業会社で自社の税務を担当するのに、税理士登録は必要ありません。ただし、名刺などで「税理士」と名乗るには登録が必要です(第53条)。

登録の区分は、自分の事務所を設ける開業税理士、ほかの税理士事務所・税理士法人に勤める所属税理士、税理士法人の社員税理士の3つです。事業会社の名前で登録する区分はないため、会社に勤めながら登録する人も、このいずれかで登録します。

近畿税理士会の「税理士登録申請の手引き」(令和8年7月版)では、登録する事務所のほかに会社などの勤務先があり、1か月以上勤める見込みがある人は、追加の書類を出すことになっています。出すのは「業務執行に関する誓約書」と、勤務先の履歴事項全部証明書です。

登録すると税理士会の会員になり、会費がかかります。近畿税理士会の場合、本会費は年82,800円で、支部会費が別に年最大36,000円程度かかります。会費を会社が負担するかどうかは会社によって違うため、面接で確かめておきましょう。

事業会社の税務・経理部門の求人で求められる経験(国内税務・国際税務・連結決算)

事業会社の求人には、税理士法人での税務の経験を応募条件に入れているものがあります。大手メーカーの国内税務の求人は「税理士法人/事業会社で国内税務業務を経験されている方(3年以上)」を必須とし、税理士・公認会計士の資格は歓迎としていました。別の大手メーカーの国際税務・移転価格の求人は、税務経験3年以上とビジネスレベルの英語力を必須とし、年収は680万〜760万円でした。

上場している自動車部品メーカーの経理(連結・税務管理)の求人では、連結決算の業務経験3年以上と税務の経験の両方を必須にしていました。会計事務所で中小企業の申告を担当してきた人は、法人税の申告の経験を生かせます。グループ通算や移転価格、連結決算を担当したことがなければ、応募の前に求人票の必須条件と照らし合わせておきましょう。

会計事務所と事業会社で変わる仕事の進め方と忙しい時期

会計事務所では多くの顧問先の数字を見ますが、事業会社では1社(とそのグループ会社)の数字を深く見ます。事業会社の税務担当の求人には、社内の関係部門との調整や、顧問の税理士法人・外部のアドバイザーとのやり取りが業務として書かれていました。申告書を作るだけでなく、必要な情報を社内から集める仕事が加わります。

忙しい時期も変わります。会計事務所は顧問先それぞれの決算月と確定申告の時期に忙しくなり、事業会社の繁忙期は自社の決算月の前後です。会計事務所・税理士事務所から事業会社の経理部へ転職するときの進め方は、経理部への転職は難しい?にまとめています。

税理士がコンサルティングファーム・金融機関・公的機関に転職する場合

会計事務所と事業会社のほかにも、税理士の経験を生かせる転職先があります。求人の数は会計事務所より少ないものの、税務の知識を申告書づくり以外の仕事に生かしたい人には選択肢になります。

税務系コンサルティング・FASではM&A・事業承継・事業再生の案件を担う

マイナビ転職 税理士で「税理士」の条件が付いたコンサルティングファームの求人を見ると、事業承継コンサルタント、M&Aアドバイザリー、税務とあわせて組織再編・事業再生を担う職種などが並んでいました。FAS(財務アドバイザリー)は、M&Aの際に企業の価値を算定したり、買収する会社の財務・税務を調べたり(デューデリジェンス)する仕事を指します。

申告書を作る仕事より、取引の組み立てや交渉を支える仕事が中心になります。法人税や組織再編税制の知識は、M&Aや事業承継の進め方を考える場面で生かします。

銀行・保険会社・証券会社の税理士向け求人は主計・税務部門が中心

金融機関の求人のうち「税理士」の条件が付いていたのは15件でした。銀行の主計部門(決算や予算を取りまとめる部門)での税務担当や国際税務・移転価格、生命保険会社の企業内税理士、信託銀行の主計(会計)など、自社の決算や税務を担当する職種が中心です。仕事の中身は、事業会社の税務部門に近いといえます。

国税不服審判所の国税審判官など任期付きで公的機関に入る方法

国税不服審判所は、税務署長などの処分に納得できない納税者からの審査請求を調べ、裁決を行う機関です。民間の専門家を任期付きの国家公務員(特定任期付職員)として採用しており、弁護士・公認会計士などとあわせて、税理士の職にあった人も応募できます。

項目内容(令和9年7月採用予定の募集)
職種国税審判官(審査請求事件の調査・審理、議決書の作成)
応募条件弁護士・税理士・公認会計士・大学の教授または准教授の職にあった経歴があり、国税に関する学識経験があることなど
採用人数15名程度
任用期間原則3年(2年も相談可、更新の可能性あり)
勤務地全国の審判所支部のいずれか
給与年収920万〜1,100万円程度を予定
応募期間2026年8月1日〜10月19日(締め切り済み)

出典:国税不服審判所「国税審判官(特定任期付職員)の募集について 募集要項」(2026年11月2日閲覧)

常勤の国家公務員になるため、兼業の制限がかかります。税理士法第43条により、報酬のある公職に就いている間は税理士業務を行えません。税理士の仕事に戻るのは、任期を終えてからになります。

独立開業を目指す税理士が転職先で積んでおきたい経験

将来の独立を考えている人は、独立後に必要になる仕事を転職先で経験できるかどうかで選びましょう。

独立開業の前に担当しておきたい税目と顧問先の業種

独立後は、法人税・所得税・消費税の申告に加え、顧問先からの相続や事業承継の相談にも応じることになります。法人の決算・申告を一通り担当した経験に加えて、相続税の申告を経験できる事務所を選んでおくと、独立後に受けられる仕事の幅が広がります。

顧問先の業種も大切です。医療や不動産のように、独立後に得意分野にしたい業種がある人は、その業種の顧問先が多い事務所で経験を積むと、業種に特有の実務を身につけられます。

開業税理士として登録するときの手続きと費用

税理士として業務を行うには、日税連の税理士名簿に登録を受ける必要があり(税理士法第18条)、開業税理士は税理士事務所を1か所設けなければなりません(第40条)。近畿税理士会の手引きでは、開業税理士として登録する場合、建物の外観や執務スペースの写真など、事務所の設置を確認する書類を出すよう定めています。

時期費用(近畿税理士会の例)
登録申請のとき登録免許税60,000円、登録手数料50,000円(計110,000円)
税理士証票の伝達式のとき入会金40,000円、本会費82,800円(4月入会の場合。入会月で月割り)、日税連電子認証局分担金5,000円
入会後支部会費(支部によって違い、年最大36,000円程度)

出典:近畿税理士会「税理士登録申請の手引き」(令和8年7月版)

登録手数料は、2027年4月1日以後に納めるものから70,000円に上がります。入会金や会費の額は税理士会ごとに違うため、登録する地域の税理士会で確かめてください。

経歴別に見る税理士の転職先の選び方

選びやすい転職先は、今の職場で何を担当してきたかで変わります。経歴ごとに、候補にしやすい転職先と確かめておきたい点を挙げます。

個人の税理士事務所で法人・個人の申告を担当してきた税理士

中小企業と個人の申告を一通り担当してきた経験は、同じ業界の中ならどの規模の事務所でも生かせます。専門分野を広げたいなら資産税などに強い中堅の税理士法人、大企業や国際税務を経験したいならBIG4・国内大手の税理士法人が候補です。

事業会社を目指す場合、法人税の申告の経験は生かせますが、連結決算や移転価格の経験を求める求人もあります。応募先の業務のうち、自分が担当してきた範囲を職務経歴書で具体的に示しましょう。

BIG4・大手の税理士法人で専門分野を経験してきた税理士

国際税務や組織再編などの専門分野の経験は、事業会社の税務部門やコンサルティングファームでも生かせます。大手メーカーの国内税務の求人には「税理士法人出身の方歓迎」とあり、業務には組織再編やM&Aにかかわる税務上の論点の整理が含まれていました。

働き方を変えたい人は、中堅・中小の税理士法人や個人の事務所に転職する選択もあります。その場合、担当する相手は大企業から中小企業の顧問先に変わります。

事業会社の経理・税務部門で働いている税理士

ほかの事業会社へ転職するほか、税理士業務に戻るために会計事務所・税理士法人へ転職する道もあります。上場企業の税務を担当してきた人は、大企業を顧客に持つ大手の税理士法人で、担当してきた税目や業務に近い部門を選ぶと、経験をそのまま生かせます。

税理士登録をしていない人が税理士法人で税理士業務を行うには、登録が必要です。登録の時期と費用も、転職の計画に入れておきましょう。

官報合格前後で会計事務所の実務経験がある科目合格者

試験の勉強を続けながら働くなら、勉強時間を確保しやすい事務所や、科目合格者の採用枠がある税理士法人が候補になります。科目合格者が転職でどう評価されるか、合格した科目数ごとの進め方は、税理士の科目合格は意味ない?転職できる?で取り上げています。

40代で科目合格者として転職するときの進め方は、40代の税理士転職は厳しい?で取り上げています。

年収・働き方・専門性で考える税理士の転職先の選び方

経歴とあわせて、次の職場で何を優先したいかを決めておくと、候補を絞り込めます。

年収を上げたい税理士は求人票の年収の上限と残業代の扱いを比べる

求人票の年収は「680万〜760万円」のように幅で書かれています。比べるときは、上限の額だけでなく、その額に固定残業代が含まれるか、賞与の実績が含まれるかを確かめます。

転職先ごとの年収の目安は、次の3つの記事にまとめています。

繁忙期の残業を減らしたい税理士は決算月と申告期限の違いを確かめる

忙しくなる時期は、申告の期限で決まります。

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申告期限忙しくなる職場
法人税の確定申告事業年度終了の日の翌日から2か月以内(延長の特例あり)会計事務所・税理士法人(顧問先の決算月ごと)、事業会社(自社の決算月)
所得税の確定申告翌年2月16日〜3月15日個人の顧問先が多い会計事務所
相続税の申告相続の開始を知った日の翌日から10か月以内資産税を扱う税理士法人・事務所

出典:法人税法第74条・第75条の2、所得税法第120条、相続税法第27条

事業会社では、自社の決算月の前後に仕事が集まり、確定申告の時期の影響は小さくなります。個人の顧問先が多い会計事務所は、2〜3月に仕事が重なります。繁忙期に月何時間ほど残業があるかは、面接で聞いておきましょう。

専門分野を深めたい税理士は案件の件数と担当範囲を確かめる

「資産税に強い」「国際税務の案件が多い」と書かれていても、自分が担当できるとは限りません。年間の案件の件数、そのうち入社後に担当する件数、申告書の作成から顧客対応までのどこを担当するかを確かめます。

税理士が転職先を決める前に確認したいこと(求人票・面接・転職エージェント)

候補が決まったら、求人票と面接で、入ってからの働き方を具体的に確かめます。

求人票で担当業務・顧客層・在籍する税理士の人数を確認する

  • 担当業務:記帳の確認から申告までか、申告書の作成だけか、コンサルティングもあるか
  • 顧客層:中小企業・個人・大企業・外資系のどれが中心か、多い業種は何か
  • 税理士の人数:税理士が何人在籍しているか。個人の事務所か税理士法人かは、日税連の税理士情報検索サイトでも確かめられます

会計事務所への応募の進め方と選考の流れは、会計事務所へ転職するには?にまとめています。

面接で税理士登録の費用負担と資格手当を確認する

登録時には登録免許税と登録手数料で11万円、入会後は年会費がかかります。会計事務所・税理士法人でも事業会社でも、登録の費用や会費を職場が負担するか、資格手当があるかは職場によって違います。年収と合わせて比べられるよう、面接の後半や内定前に確かめておきましょう。

税理士向け転職エージェントは志望先の求人を扱っているかで選ぶ

転職エージェントによって、会計事務所・税理士法人の求人が多いところ、事業会社の求人が多いところ、ハイクラスの求人が多いところがあります。次の3点で選びます。

  • 志望先の業種(会計事務所・税理士法人、事業会社、コンサル)の求人を扱っているか
  • 担当者が、税理士業務と事業会社の税務の違いや、税理士登録の扱いを理解しているか
  • 職務経歴書の添削や面接対策を受けられるか

税理士の転職に使える転職エージェントの特徴と違いは、税理士の転職に強い転職エージェントの比較にまとめました。各社の評判はMS-Japanの評判、ヒュープロの評判、レックスアドバイザーズの評判で確認できます。

税理士の転職先でよくある質問

税理士の転職先を考えるときに出てきやすい疑問をまとめました。

税理士の転職は何歳までできる?

法律で決まった年齢の上限はありません。ただ、未経験の分野に転職する場合は、年齢が上がるほど応募できる求人が限られていきます。年齢と経歴ごとの進め方は40代の税理士転職は厳しい?で紹介しています。

科目合格者でも事業会社や税理士法人に転職できる?

できます。マイナビ転職 税理士で保有資格「税理士科目合格」の条件を付けた公開求人は925件ありました(2026年11月2日時点)。そのうち会計事務所・税理士法人が821件、コンサルティングファームが84件、事業会社が9件です。科目数ごとの評価は税理士の科目合格は意味ない?転職できる?で紹介しています。

BIG4税理士法人へ転職するには何が必要?

求められる経験は、応募する業務や職種によって違います。PwC税理士法人のように、科目合格者を契約従業員として採用し、勤務時間を調整できる法人もあります。採用要件は税理士の科目合格は意味ない?転職できる?、年収の目安はBIG4税理士法人の年収はいくら?にまとめています。

転職先によって税理士の年収はどう変わる?

同じ種類の転職先でも、規模や役職、担当する業務で年収は変わります。求人票の年収は、固定残業代や賞与の含み方をそろえて比べましょう。統計で見た年収は税理士の年収はいくら?、事務所の規模別の相場は税理士事務所の年収はいくら?にまとめています。

税理士資格を取ったばかりの人の就職先はどこ?

税理士として登録するには、試験の合格に加えて、租税または会計に関する事務に通算2年以上従事した経験が必要です(税理士法第3条)。この経験を会計事務所・税理士法人で積むか、事業会社の経理・税務で積むかで、最初の就職先が変わります。資格取得前後の就職先の選び方は、税理士の科目合格は意味ない?転職できる?で紹介しています。

会計事務所・税理士事務所・税理士法人は何が違う?

会計事務所と税理士事務所に法律上の違いはありません。税理士法人は、2人以上の税理士が社員となって運営する法人です。詳しくは会計事務所と税理士事務所の違いは?で紹介しています。

税理士の転職先を決めるために次にやること

税理士の転職先は、税理士業務を続ける会計事務所・税理士法人と、税理士として身につけた知識を別の立場で生かす事業会社・コンサルティングファーム・金融機関などに分かれます。決めるために、次の3つを進めましょう。

  • 税理士業務を続けるかを決める:続けるなら会計事務所・税理士法人、会社の中で知識を生かすなら事業会社・コンサル・金融機関が候補
  • 担当してきた業務を書き出す:税目、担当件数、顧問先の規模と業種。税理士の職務経歴書の書き方は?が参考になります
  • 優先したいことを1つ決める:年収・働き方・専門性・独立のどれかを決めると、求人票と面接で確かめる点が絞れます

自分の経歴でどの転職先に応募できるかを相談したい人は、税理士の転職に強い転職エージェントの比較から相談先を探してみてください。

※本記事の求人の集計・法令・費用は2026年11月2日時点の内容です。最新の情報は各出典をご確認ください。

参考文献・出典

この記事を書いた人

アドバイザーナビが運営する「税むすび」では会計士・税理士関連の情報を発信しています。これまでアドバイザーナビは「資産運用ナビ」を中心に適切なプロフェッショナルのプラットフォームを構築してきました。税理士紹介ナビでは、税理士へのインタビュー・アンケート調査などを通じて、税理士や税金にまつわる情報発信をしていきます。

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